この大陸には、かつてもう一つの国があった 全ての神に仕え、他よりも強い力を持つ者達の住みし国 ウェクト ケトラ砂漠の南、フリエラ川の河口に存在していた 他の種族の血が混じるのを恐れ、国の周りを高い塀で囲っていた その国の歴史、伝説、全てを語る者は、おそらく残ってはいない 何故なら、全ては海に沈んでしまっているのだから 風の便りによれば、一部の人や物だけは、難を逃れ、ひっそりと息づいているらしい ウェクトが海に沈んだ理由 それは、力の暴走とも、神の天罰とも、フリエラ川の氾濫とも言われている ただ、ある日突然消えてしまったことだけは確かだ そう、時にして今から百年前…蒼瑠璃一〇五六年 夏の赤月の終わりに… この物語は、天運に定められし者達のものである 天運…すなわち人が持ってして生まれもつ星のこと それが、定められし事か、神の悪戯か、はたまた誰かの力かは誰にもわからない 人は生まれもちし天運に逆らうことは出来ない どんな力を持ってしても… だが、己自身の力で変えてゆくことはできるはず そう天運を変えるのは、己自身の力のみ… back next |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||